細田研究室と花王株式会社の共同研究グループは、将来の健康に向けた良い習慣を継続させる脳の仕組みに注目し、支援する方法を検討しました。これまでの研究により、脳の前頭極という部位が、近い将来に向けた行動の維持(GRIT)に関連することは示唆されていましたが、遠い将来の健康目標に対する行動継続への関与の詳細は不明でした。そこで前頭極の構造と健康行動の持続力との関連を調べるとともに、各個人に合わせた個別化フィードバックによる食習慣改善の後押しが可能かを検証しました。その結果、個別化フィードバックが長期的な健康行動の維持とウェルビーイングの向上に有効であることを実証するとともに、前頭極の脳構造が行動維持能力に関与することを明らかにしました。
本成果は2025年5月2日付で科学誌Scientific Reportsに掲載されました。
【論文情報】
タイトル:The Role of Frontal Pole Cortex and Personalized Feedback in Sustaining Future-Oriented Healthy Dietary Behaviors
著者:Chihiro Hosoda*; Ryuji Ochiai; Kenchi Hosokawa; Yuko Nakamura; Takuto Matsuhashi; Kazuo Okanoya
*責任著者: 東北大学大学院情報科学研究科 兼 加齢医学研究所 准教授 細田 千尋
掲載誌:Scientific Reports
DOI:10.1038/s41598-025-98655-z
詳しくは東北大学プレスリリースよりご覧ください。
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