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竹筒ご飯づくり ― 送別の時間に生まれるつながり ―

2026年2月23日、佐渡市松ヶ崎ヒストリーパークにて、竹筒ご飯づくりを行いました。
今回は、地元を離れる高校生の節目にあわせた、記念の機会でもありました。
昨年7月に交わした「竹筒ご飯をやろう」という約束が、こうして形になった一日です。

当日は、竹筒ご飯の炊き上げと並行して、竹箸づくりにも取り組みました。
初めての作業ではありましたが、高校生は自分のペースで手を動かし、何本も箸を仕上げていきます。
必要なことだけをそっと伝え、あとは同じ作業を隣で続ける――
そんな関わりの中で、静かに集中が続いていく様子が印象的でした。
寒さの厳しい日ではありましたが、手を止めることなく取り組む姿に、その時間の豊かさが感じられました。

また、この地域ならではの空気も、この日の大切な要素でした。
特別な行事として構えるのではなく、日常の延長として自然に受け止められ、地元の方々が会話を交わしながら、無理のないかたちで場を支えていきます。
主催者が前に出すぎなくとも、関係の中で場が動いていく様子が見られました。

今回の取り組みは、当日の体験だけでなく、その準備の過程にも意味がありました。
竹の採取や加工を、地域の若者とともに進める中で、日常の延長にある小さな実践が、継続的な関わりや役割につながっていく可能性が見えてきました。

特別な施設や仕組みがなくても、人と人との関係の中で役割が自然に生まれ、積み重なっていくこと。
そうした関わりが、地域の中での「働くこと」や「居場所」の一つの形になり得ることを、改めて感じる機会となりました。

人口が減少していくこれからの社会においては、人の数だけでなく、関係の濃さやつながりのあり方が、暮らしの質を支えていきます。今回のように、竹筒ご飯づくりをきっかけに世代や立場を越えた関係がゆるやかに重なり合う時間は、その一つのかたちを示しているようにも思えます。

ゆっくりとした時間の中で、無理なく関われる場をつくること。
その中で、それぞれができることを持ち寄り、経験を重ねていくこと。

今回の一日は、そうした積み重ねが地域のウェルビーイングにつながっていくことを、静かに感じさせてくれる時間となりました。

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