Watch Watch

缶バッジがつなぐ、小さな居場所の話

人との関わりに慎重さを持つ一人の女性が、月に数回、商店街の一角で小さな販売活動を続けています。決まった曜日、決まった場所。そこに並ぶのは、彼女自身が手がけた缶バッジです。

この場は、誰かに与えられた「居場所」ではありません。彼女自身が、自分のペースで、自分の方法でつくりあげた、とても小さく、しかし確かなコミュニティです。

缶バッジは商品であると同時に、彼女と社会をつなぐ媒介のような存在でもあります。言葉を多く交わさなくても、「つくる」「並べる」「手渡す」という行為を通して、社会との接点が自然に生まれていきます。

現在、彼女は別の仕事にも関わっていますが、この缶バッジの活動が、心の支えとなっているように見えます。無理に広げることも、急ぐこともなく、自分で選んだ距離感の中で続いていることに、大きな意味があります。

そこに込められた思いは、今の彼女の生き方そのものなのかもしれません。私たちは、この営みを特別に支援したり、方向づけたりすることはしていません。ただ、少し離れたところから、静かに見守らせてもらっています。

WELL Community佐渡では、このように個人の内側から自然に立ち上がる営みを大切にしています。評価や成果を急がず、一人ひとりが自分なりの形で社会とつながっていくこと。

缶バッジは小さなものですが、そこから生まれている関係性と安心感は、決して小さくありません。

RETURN TOP
被験者募集 学生募集