子供時代のソーシャルキャピタルが成人期のウェルビーイングの鍵 論文がFrontiers in Psychologyに掲載されました

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両親以外にも豊かなソーシャルキャピタル(親以外の信頼ができる人との繋がり)を持っていた人は、成人後の主観的幸福感が高い、ということを示しました。また、幼少期の親と過ごした時間の長さは、成人期の知能レベルと関連がある可能性を示唆しました。

論文タイトル

The Importance of Childhood Social Capitals in The Future Well-Being of Children

著者

細田千尋、張雲鳳、田淵六郎、渡邊淳司、丸谷和史、細川研知、松橋拓努

研究概要

   親子関係の質や親の関与が、子どもの社会的、感情的、および認知的発達に与える影響は指摘されてきましたが、家族に限定されない、子ども時代のソーシャルキャピタル(SC)との関係性については十分に研究されていませんでした。東北大学大学院情報科学研究科(兼)加齢医学研究所の細田千尋准教授のグループは、幼少期の親と過ごした時間、及び、ソーシャルキャピタルと、成人期のウェルビーイングの関連性を調べるため、大学生 292 名を対象に、幼少期の父親・母親・親以外の信頼できる大人との関わりと、現在の幸福度及び認知機能について調査を行いました。
  その結果、子ども時代の SC と成人期の主観的幸福感(ポジティブ感情)には有意な正の相関があることが明らかになりました。また子供時代の母親の関与は成人期の認知機能(Raven’s advanced progressive matrix による知能)と関連していることが示唆されました。本成果は、社会的、感情的、および認知的発達の過程の中で、親に加えて、親以外の信頼ができる人との繋がりを持っていることの重要性を示すものです。
  

論文詳細

Hosoda C, YunFeng Z, Watanabe J, Maruya K, Tabuchi R, Hosokawa K and Matsuhashi T (2024) The importance of childhood social capitals in the future well-being of children. Front. Psychol. 15:1389269.

https://www.frontiersin.org/journals/psychology/articles/10.3389/fpsyg.2024.1389269/full

東北大学プレスリリース

https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2024/08/press20240801-01-social.html
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