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デリバリー食堂 ― 食を通じてつながる関係づくり ―

WELL Community佐渡では、食事を届ける「デリバリー食堂」の取り組みを行っています。
そのきっかけは、何気ないひとことでした。
釣りに出かけた際、「たまにはお刺身が食べたいな」とこぼされた声に応える形で、アジをさばき、届けたことから始まります。

特別な支援としてではなく、日常の延長にあるやりとり。
その中で生まれる関係性は、形式的な支援とはまた違った、自然であたたかなつながりを育んでいきます。
ときには庭先でバーベキューを行うなど、食事の時間をともにする場面もありました。

この取り組みは、さまざまな事情を抱えるご家庭との関わりの中で続いています。
外からは見えにくい困りごとを抱えながらも、日々の暮らしを懸命に営んでいるご家庭に対し、
「できることを、できるかたちで」届ける――そんな思いが根底にあります。

食事を届けることは、単なる支援ではなく、関係を築く入口でもあります。
やりとりを重ねる中で、「働いてみたい」という前向きな声が聞こえてくることもありました。
一方で、制度や仕組みの中では時間がかかってしまい、その気持ちをすぐに形にできない難しさも感じています。

だからこそ、デリバリー食堂では、柔軟に関わり続けることを大切にしています。
ときには、大きなハンバーグを作って届けるなど、少しの“遊び心”を添えることも。
そうした工夫が、子どもたちの楽しみや安心感につながっていきます。

この活動の先に見据えているのは、「支えられる側」がやがて「支える側」にもなれるような関係です。
それぞれの持つ力や可能性を信じながら、無理のない形で自立へとつながっていくこと。
その一歩として、食を通じた関わりを続けています。

日々の食卓をともにするような関係の中で、少しずつ育まれていく信頼。
デリバリー食堂は、そんなつながりを大切にしながら、これからも続いていきます。

※2025年度は佐渡市養育支援訪問事業の一環として実施いたしました。

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